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ビジネスホテル ~東紀州ひとり旅番外編②・最終回~

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名古屋からの最終特急電車で東紀州に着いたのは夜の10時過ぎ。
特急電車だというのに、この駅で降りたのは僕以外にはたったの2人。
いずれもサラリーマン風。仕事なのか帰省なのか通勤なのかは分からない。
駅で待ち伏せていた何台かのタクシーには誰も乗らず、それぞれが分かれていった。
駅から僕が予約していたビジネスホテルまでは目の前の道路を歩いていけば行ける。
コンビニで肉まんとお茶を買い、ホテルに向かおうとすると、まばゆい街灯に照らされた商店街風の裏筋が見えた。
この町も時間をかけて歩きたいと思ってたけど、翌朝から違う町に行くことにしていたので、少しだけこの裏筋だけでも歩こうかと、ホテルの裏あたりを通り過ぎてもその先まで行って大回りしてホテルまで行った。
すれ違う漁師風の人たちの酔っ払い。その酔っ払い加減からすれば、ややもすれば絡まれるかという恐れもあったけど、何もなく横を通り過ぎていった。
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泊まったビジネスホテルは、予約したときに和室になることは聞いていた。
「部屋の中は、2部屋ありますけど、5,000円で結構です。」
和室もありということで民宿風のホテルを想像していったら、そこはかつて僕が下宿していたころのようなアパートもどきのビジネスホテルだった。
各部屋の入り口に洗濯機があるビジネスホテルなんて泊まったことがない。
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そして、戸を開けると洗面台ならぬ、流し台、完全にアパートの台所だった。
けど、冷蔵庫も電子レンジもある。親切といえば親切だ。
(今思えば、遠回りしてしまい冷めてしまった肉まんをこれであっためればよかった。)
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まあ、寝るだけで、ここで何をするわけでもないので、これでもいいかと。
部屋は冷え切ってたけど、加湿器もエアコンもついている。
久しぶりに見た14インチのブラウン管テレビ。これも下宿のときと同じだった。
明らかに元アパートだったと思われるこのホテル。
何か20歳の頃に1日だけ戻ったような気分の夜。
                                   (2009.1.15 東紀州のとある町で)

by huehuki-pi-hyoro | 2009-02-08 14:27 | 旅日記  

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