何もない村を何かある村へ

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静岡のQさんに誘われて、静岡県の旧豊岡村にフィールドワークに出かけた。
ナビがなければ、そこにたどり着くまで何度も地図を見なければならないような山里。
今は隣の市に合併され、市になってるが、元々は村だったところ。
この日集まった人は、旧村に誇りを持つ村人ばかり。
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集まった40人近くで、地区を分担し、それぞれが歩くコースを設定する。
僕は、助っ人という位置づけで、あるチームに入れられ、一緒に村歩きをすることに。
3人とも、超地元の人たちで、この畑は誰のもの、あの柿の木は誰が植えただの目に見えるもの全てのことが分かっている。ただ、逆に言えば、彼らが当たり前と思っていることは何の関心も持っていない。僕の役割はそこだった。
一応、まちなか、しかも愛知県から来た者から見て新鮮なもの、光っているものを指摘してあげるのが僕の仕事だった。
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たとえば、このレンガづくりのトンネル。
彼らにとっては、かつての防空壕だったり、今は中学生の通学路だったりという存在でしかない。けど、僕はこのトンネルを地元のおじいちゃん3人と歩きながら聞いた話に興味を惹かれた。「昔は、このトンネルを木炭のバスが走ってったんだよ。」「そうそう、途中で動かんくなって、みんなで後ろを押したりさあ。」彼ら同士で昔話に会話がはずむ。僕は相槌をうちながら、そんな会話を楽しませてもらった。
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僕らがフィールドワークをした2時間の間に、2本だけローカル列車が走っていった。
これも彼らからしたらあまりにも日常的な風景なんだろう。
けど、僕にとっては滅多に見ることのないのどかな風景だった。
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各地の観光資源を探してきた各チームがそれぞれ撮ってきた写真をプリントアウトし、模造紙に貼り、魅力を発表した。
何もしなければ何でもない村だけど、40人の手で何かある村になった。
みんなが作業をしている間、僕は、70歳に近いこの地区のリーダーの夢を聞いていた。
何度も「どうだろうか?」と聞いてきた。
僕は、ひとつも否定しなかった。そして、可能性を拡げるためのヒントやそこで思いついたアイデアを語った。
帰りには、そのリーダーから、語っていた夢に関する写真を手渡された。
リーダーには気に入ってもらえたみたいで、「彼と会って、やる気がでてきちゃったぞ。」とお礼を言われた。
何もしなければ何もない村だからこそ、僕も夢を応援した。
また、この村に行って何かを仕掛けたい。そんな愛着を持って帰ってきた。
                                (2009.2.1 静岡県旧豊岡村にて)
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by huehuki-pi-hyoro | 2009-02-14 21:54 | 旅日記  

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