トータス松本 ア・カペラ in 名古屋 ~生歌と手拍子がひとつになった夜~

このライブはどうしても見たいと思った。
僕は、トータスの歌力(うたぢから)を信じている。
声量とか声域とかだけじゃなく、歌が僕らに伝えようとしてくれる力。
言葉が歌に乗り、そのまますんなりと僕らの心に届く。
それは、僕が好きな多くのミュージシャンに共通する点でもあるけど、トータスのそれは格別に思う。
だから、今回の「ア・カペラ」ライブは、どうしても行きたかった。

会場も、たった250人しか入れない小劇場。
その“歌力”は、よりダイレクトに伝わってくるに違いない。
いくら出してもいいと思った。
そう思ったのは、最近ではストーンズのゴールデンサークル席と、ディランの整理券1桁くらいしかない。

結局、僕は、定価の1.5倍でプレミアムチケットを手に入れ、会場に向かった。

(以下、公演のこと書きますので、これから行く人は読まないほうがいいと思います。
 読まないで行った方が、間違いなく楽しめます。読んではいけません、よ。)
b0041442_23443733.jpg

今回のツアーがどんな風に行われるのか、全く情報は入れずに行った。
何を歌うのか、コーラスは何人、いや本当にひとりだけアカペラで歌うのか・・・。
特に、何を歌うのかってのは全く読めなかった。
R&Bのカバー集を出した後のツアーのように、ゴスペルやソウル系のカバーを歌うのか、それとも、ウルフルズや最近の歌もやるのか・・・。

会場はこの写真のように(公式HPより)、本当に小さな劇場。
この中心部にも50席ほどのトータス曰くアリーナ席が設けられていた。

ステージには、コーラス用7本と、メイン1本のスタンドマイクだけが立っている。
b0041442_23155624.jpg

灯りが消え、コーラス隊「Happy Hours」登場。
男性3人、女性4名(うち外国人各ひとり)が、それぞれのマイクスタンド前にスタンばる。
そして、真っ赤なジャケットと白シャツ、オレンジ色のパンツのトータス登場。

オープニングは、なんと「バンザイ」。
ウルフルズの歌は封印していると思ってたのに、いきなりバンザイとは。
何かふっきれたんだろうか。
ただただ、歌うことしかないというトータスに迷いは多分なかったんだろう。
その後も、半分以上はウルフルズ時代の歌だった。
最後の曲も、アカペラバージョンの「ガッツだぜ」。

今日のライブでの一番の素晴らしさは、トータスと7人のコーラス隊はもちろんだけど、実は観客も素晴らしかった。
最初から最後まで、約250人全員がライブに参加していた。
それは、手拍子が作り出す生のリズムだった。
バンドが演奏するリズムに合わせて手拍子をするのではない。
観客が作り出す手拍子のリズムに合わせて、トータスが歌を乗っけてくる。
観客もときにコーラスにも参加し、全員でこのライブを作り上げていた。
トータスもそれに合わせ、どんどん乗ってくる。
アーチストと観客が全員で一緒にライブをしている。
こんなライブは経験したことがない。
その一体感は、まるで練習をしたかのように完璧だった。

アンコールのWe are the Worldもよかった。
7人+1人それぞれの歌力が凝縮された感動の1曲。

楽しかった。本当に楽しかった。
あっという間の2時間弱。
こんな小さな劇場で、目の前でトータスが歌い、そして一緒にライブができたという極上の幸せ。
ワンダフルワールドを歌ってる時、サム・クックもこんな楽しい感じ、やりたかっただろうなと想像していた。
天国から、「俺も参加させてくれ」って。
終演後に流れてきたのは、サム・クックのユー・センド・ミーだった。
やっぱりなと笑ってしまった。

次回は、アコースティック・ツアーで名古屋にやってくる。
今度はどんな形で、歌力を伝えてくれるんだろう。
必ず行きます。また、会いましょう。
今日集まってた250人の皆さんも。
                              (2011.5.31 名古屋千種文化小劇場にて)

トータス松本・アカペラライブは、i tunesで公開されているようです。
行けなかった人は、こちらでどうぞ。最上級のアカペラライブです。
[PR]

by huehuki-pi-hyoro | 2011-05-31 23:42 | 音楽  

<< 天空の花回廊 茶臼山 芝桜の丘... 映画「マイ・バック・ペイジ」 ... >>