Down South in SINGAPORE⑥ ~ラッフルズ・ホテル~

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マーライオンから血債の塔を通り過ぎた裏手あたりにラッフルズホテルはあった。
空は次第に怪しくなっていて、ホテルに着く頃にはパラパラと小粒の雨が降り始めていた。
思い出してみると、シンガポールでちょっとときめいたのはここだけだったと思う。
行く前に行きたいと思ってたのは唯一ここだけだったかも知れない。
それは、もちろん、村上龍の映画と小説の舞台だったから。
僕は小説は読んでないけど、映画はテレビで見ていた。
ホテルが主役の映画ではないけど、そこに映されていた映像はなんとなく覚えている。
ラッフルズホテルは、100年以上前に建てられた全室スイートの超高級ホテル。建物自体にも歴史と風格があり、気品を保ってきたシンガポールのひとつの象徴としての存在感がある。
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独特の雰囲気を感じるエントランス。遠くに見えるインド系の服を着た大柄のドアマン。
あっ、彼がいる。彼は地球の歩き方にも顔写真が載ってる名物ドアマン。
どこまで入っていいんだろうか。どこかで彼に止められるんだろうかと思いながら、さりげなく横を通り過ぎた。エントランスでは何も言われず、中もすんなり入ることができた。ただ、入れるのはどうやらそこらあたりまでで、ショップやレストランは利用できるようだったけど、それ以上の中には入れる雰囲気ではなかった。
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僕は、ラッフルズホテルの雰囲気が味わえただけで満足していた。
そして、すぐに次の目的地のイスラム街へ向かおうと外へ出た。
すると、さっきまで小粒だった雨は、本降りになっていた。これがスコールなんだ。学校で習った熱帯地方のスコールってこれなんだ。雨は、本降りどころか、いわゆるバケツをひっくり返したような凄い状況になっていった。これは、傘をさしても歩けない。タクシーで次のところに向かうか。いや、向かったとしても、そこもこの状態だから、歩けるはずがない。ならば、ここでスコールが通り過ぎるまで待ってよう。
僕は、ラッフルズホテルのエントランスで30分ほど、ぼーっと外を見ていた。
外を見ていたというよりも、ずっと雨を見ていた。
屋根のあるところにいたけど、激しいスコールのしぶきが少しかかってくる。
タクシーでホテルにやってくる人たち、大型バスで見学だけにやってきた日本人観光客たち、宿泊してるらしき欧米の金持ちそうな家族たち・・・・・。
ラッフルズホテルで、スコールをずっと見てたってのもいい思い出じゃないか。
なにか贅沢な時間を過ごしているような気がした。
そして、ただ雨を見ていただけの、その30分は飽きることがなかった。
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有名なドアマンの様子もずっと見ていた。
彼は一生懸命働くって感じでもない。割と、だらだらとやっていた。超高級ホテルにありがちな過剰なサービスもなければ、緊張感もない。これが彼のキャラクターなんだろう。
雨は、徐々に小雨になってきた。
どのタイミングで出ようかと思ったけど、傘がいるかいらないかくらいのタイミングで僕は外に出た。
ホテルを出るとき、「May I take a picture with me?」とドアマンに声をかけた。
愛想のいい笑顔が戻ってくるかと思ったら、意外に無愛想で“No”と言われた。
あれっ、だめなんだ。そんなお願いをしたミーハーな自分をちょっと恥じた。
けど、僕は、地球の歩き方をかばんから出し、彼が写っている頁を見せて、「You are femous man・・・for my memory・・・」と言ったら、ちょっと微笑んで“Ok”と言ってくれた。
「Hey!」彼は、彼の助手らしきドアマンを呼び、写真を撮らせた。
その存在感から、でかい人だと思ってたら、並んでみると僕の方が大きかった。
ラッフルズホテルの名物ドアマンとのツーショット。
シンガポールでのいい思い出のひとつになった。
                     (2008.1.29 シンガポール・ラッフルズホテルにて)
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P.S 後で知ったんだけど、このドアマンのぬいぐるみとかキャラクターグッズを売ってるらしい。僕はショップには顔を出さなかったので全く知らなかった。次回行ったら、買ってこよう。
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by huehuki-pi-hyoro | 2008-02-17 12:19 | 旅日記  

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