ขอบคุณ ครับ

シンガポールでトランジットし、バンコクへ向かった。
当然のことだけど、シドニーからシンガポール行に乗ってた欧米系が大半を占める客層とは明らかに変わった。ほとんどがシンガポールかタイの人たちだろう。
僕の隣に座ってた20代半ばくらいの青年も家族旅行からの帰りのようだった。

僕は、バンコクまでの2時間程度のフライトを利用して、一気にバンコクの勉強を始めた。正直、これまで、ほとんどバンコクの情報は頭には入ってなかった。そもそも空港がどの辺りにあるか、ホテルまでどうやっていくか、ホテルはどこにあるのか・・・。全て、飛行機のなかで予習を始めた。そして、もうひとつ大事なこととして、仕事の訪問先の確認。
ただ、これが難航した。
3ヶ所訪問するうちの2ヶ所までは、日本語の地図をもらってたので、ほぼ場所は確定できた。ただ、残り1ヶ所が問題だった。その旅行会社からもらった地図は、全てタイ語で書かれていた。タイ語って、タイトルに書いたとおり、そもそも、文字の上下左右すらわからない。
今、見ている地図だって、ひょっとしたらさかさまから見てるのかも知れない。
そんなことを思いつつも、目印らしき大きな建物と同じ文字をガイドで探したり、道路や地下鉄らしき駅の位置関係で、なんとか場所を特定しようと試行錯誤していた。
すると、隣に座っていた青年が声をかけてきた。
「Where to go?」
タイ語の旅行会社の地図と、地球の歩き方のバンコクの地図をずっと比べて探している僕を見るに見かねたんだろう。
地図を見せて、「ここに行きたいんだけど、タイ語がまったくわからなくて・・・」
もちろん、英語で伝えた。
彼は笑ってた。彼は僕の地図をとりあげ、ふむふむといった感じでその場所をイメージしていた。後ろに座ってた家族にも聞いてくれていた。そして、僕の持っている地図に大体この辺りだと教えてくれた。
「はっきりとは分からないけど、この地下鉄の駅まで行って、そこでタクシーにここへ行きたいと言えば連れてってくれると思う」と言う。
「Can I walk?」
「いや、タクシーに乗っていった方がいい」と彼は言ってた。
僕が抱いていた地図の距離感よりもかなり広域の地図のようだ。
ただ、これでバンコクでの唯一の不安はこれで解消された。

Thank you と言ったあとで、僕はタイ語でお礼を伝えたく、あわててガイドに載っていた旅行会話のページを開き、「コップ クン クラ」(ありがとう)と言った。
ただ、発音やイントネーションはまったく分からない。彼にはうまく伝わらず、「えっ?」という顔をしていた。僕は、ガイドのページを指し、もう一度、それを見ながら「コップ クン クラ」と言った。
彼は笑ってた。いい笑顔だった。そこから、にわかタイ語講座が始まった。
僕はどう読んだらいいんだと、2、3度、「コップ クン クラ」を彼の言った後に続けた。3度目で彼はようやく合格を出してくれた。
その後は、互いに片言の英語で、日本のことや僕の仕事のことを話した。彼は2回日本に行ったことがあるという。僕は観光のことを調べてて、タイの人にももっと日本に来て欲しいと伝えた。

飛行機を降りるとき、もう一度、「ขอบคุณ ครับ(コップ クン クラ)」と彼に言った。
彼も笑顔で返してくれた。
うまく言えたかどうか分からないけど、気持ちは伝わったと思う。
                       (2008.1.31 シンガポールからバンコクへ)
[PR]

by huehuki-pi-hyoro | 2008-03-16 09:24 | 旅日記  

<< "笑声"(... 「倒れられちゃあ困りますから」 >>