Dailand④ ~street~

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最後の訪問先でのインタビューを終え、開放された気分でホテルへ。
仕事が終わったのは5時。大ちゃんとの待ち合わせの7時半まではまだ時間があった。
ようやくといった感じで、くすぶっていた“旅虫”を満足させてくれる町歩きができた。
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学校帰りの女子高生たち。夕食の買出しに町に繰り出すおばちゃんたち。
後は、どういう人たちといったらいいんだろう。
若者、カップル、老人、ビジネスマン風、老若男女いろんな人がごちゃまぜで歩いている。
歩道が狭い分、すんなり歩けるわけじゃない。
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数メートルおきにいる路上の物乞いたち。
表情ばかりじゃなく、奏でる音楽も悲しげだった。
途中まで一緒だった通訳は、通り過ぎる物乞いたち全てにコインを放り投げていた。この町では、余裕のあるものが貧しき者たちを支えるという社会の構図ができてるんだと僕は思い込んだ。だから、通訳と別れたあと、僕は路上に座り込んで悲しい目をして見ている人たちほとんど全てに財布からいくらかの札やコインを投げ入れた。
小銭をほとんど使い果たした僕は、最後には誤って僕が持っている一番高い札を入れてしまった。入れたときは気づかなかったけど、入れた瞬間、路上者がその札を手にとり目を白黒させて驚いている様を見て気がついた。僕の財布には一番高い札しか残ってなかった。そのうちの1枚を僕は入れてしまったのだった。
日本円なら3千円くらい。社会貢献と思えばまあいいかと思ってた。けど、彼らからすれば1万円くらいの価値はあるだろう。そりゃ驚くよな。
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ただ、僕は善意の行為と思ってたのが、実は違っていた。
後で大ちゃんに聞いたら、彼らにはほとんどの場合、裏に胴元がいて、彼らは路上に座り“稼がされている”んだという。つまり、彼らにその金が渡るわけじゃない。その金は裏の悪玉の資金になっているんだという。普段はひどい生活をさせられ、車で繁華街に連れてこられる。そして、1日中、金稼ぎをさせる。
そうだったんだ。ならば、つまらない3千円を使ってしまった。
ならば、地元には詳しいはずの通訳はなぜあんなに全てに金を投げていたんだろう。
大ちゃんが言うには、その通訳は仕事をしたすぐ後で、太っ腹になってだけなんじゃないだろうかって。
僕はその話を聞いた辺りから、この街のいろんなことが信じられなくなっていったのだった。
                                   (2008.2.1 バンコクにて)
P.S 
今、写真を見て初めて気がついた。確かに、2人の路上者は同じような袋を持っている。全然違う場所で写真を撮ったのに。同じ胴元なんだろうか・・・。
写真と撮らせてもらった人たちは、まだ、ましな風体だった。そして、僕はお金を入れてから彼らの写真を撮らせてもらった。物乞いと言ってはいけないのかも知れない。ストリート・パフォーマーと言わなければいけないのかも知れない。事実、悲しげとはいえ、いいメロディーを奏でていた。
ただ、写真を撮ってない人たちのなかには、不自由な体の人たちもいた。それはとても見てられないような姿でもあった。
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by huehuki-pi-hyoro | 2008-03-26 19:51 | 旅日記  

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