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Dailand⑬最終回  ~アジアの片隅で~

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三島由紀夫の小説「暁の寺」のモチーフとなったワットアルンを後に、再び渡し船でバンコクの町に戻った。川のある町の風景はどこの町に行っても心癒してくれる。特に、この日は、旅の最後でもあり、全て仕事が終わった後という開放感もあった。
名古屋へのフライトは午後3時半過ぎ。市内の日本人街のラーメン屋で最後の昼食をとり、空港に向かった。
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昼食を食べたら、大ちゃんともお別れしようと思ってたら、「空港まで送りますよ」という。優しい男だ。
市内から空港までは30分くらい。タクシーのなかでも、バンコクのことや大ちゃんのことを話してた。彼とは多分2年近く会ってなかったと思うけど、そんなブランクはまるで感じさせなかった。彼が僕をどう思ってるか分からないけど、大ちゃんは僕にとっては大切な友人の一人だ。
彼とはこれから何度会えるか分からないけど、また、いつか会えると信じてる。
大ちゃんと一緒にいたのは合計で半日にも満たないと思う。けど、いろんなことがあったし、楽しかった。世界に友達がいるっていいなとつくづく思った。

フライトの時間が近づき、空港で彼と握手をして別れた。
「ありがとう。元気でな。がんばれよ。」
これだけ言うのが精一杯だった。これ以上、話したら涙がこぼれてしまったと思う。
アジアの片隅で、名古屋を飛び出した若者ががんばって生きている。
さえないアルバイターだった彼が、必死でアジアの片隅で生きている。
そんな名古屋の若者を僕は誇りに思っている。
大ちゃん、ขอบคุณ ครับ。楽しかった、ありがとう。また、会おう。
                                       (2008.2.3 バンコクにて)
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by huehuki-pi-hyoro | 2008-04-26 01:56 | 旅日記  

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