マレーシアひとり旅⑧ ~国立博物館への道~
2009年 06月 26日
国立博物館はガイドブックの地図で見ると、メイン駅のすぐそば。
ただ、地図の道路を見ていると、どうやらそのまま目の前につながる分かりやすい道はない。
けど、距離にして500mくらいだし、駅に行けばなんとかなるだろうと歩いて向かう。
僕の頭のなかのイメージでは、東京駅と皇居の関係くらいの位置だった。
駅前のにぎやかな表側から駅を抜け、裏側に出ると、博物館は見えた。
ただ、見えるんだけど、目の前には高速道路ばりの道路があり、車はぶんぶんに飛ばしている。
歩道橋もなければ、信号もない。高架をくぐりぬけるトンネルもない。
えっ、どうやっていくんだろうと他にも道を探したけど、どうやらこの道しかない。
駅の裏側にあったシェラトンホテルの駐車場の警備員がいたので、聞いた。
「あそこのミュージアムに行きたいんだけど、どうやって行ったらいいんですか。」
すると、「この道を歩いていくんだよ」と。目の前の車専用としか思えない道を歩いていけという。
「えっ、この道を?」
彼は、僕を連れて、ここを歩けと、道の端にあるわずか30センチくらいの細い歩道を指差した。
ここを歩いていくのはいいけど、その先はどうなってるのか。
もうすぐそこには高速ばりの道路が見えている。
すると、ひとりの女性がその歩道を歩いていった。
本当にそこ歩くんだということで、僕は彼女を追いかけるように歩道を歩く。
そして、結局その先は道がなく、車が空く一瞬を待って高速道路を横断することになる。
なんてスリリングな町なんだ。メイン駅から国立博物館くらい誘導路があってもいいじゃないんだろうか。
博物館側に渡り、博物館へ向かう階段を下りると、瓦礫が積まれている。
本当にこの道でよかったんだろうか・・・と、半信半疑ながらも、博物館に辿りついた。
ただ、ここはここで、メインの入り口が前なのか後ろなのかもよく分からない。
結局、僕は裏口から入ろうとして、「ここは出口だ」と言われる始末で、再び大回りして表側に回る。
昔の住居の屋外展示を見た後で、本館に入る。
展示は決してハイレベルではないけれど、ひととおりマレーシアの歴史、文化を知るには手ごろだ。
ただ、いつもアジア各地で見せられるのが、日本軍が犯した痛ましい過去の事実。
日本兵の軍服と刀の展示。
そして、けたたましい銃の音が鳴り響き、日本軍がしたことがエンドレステープで語られている。
中国でも、シンガポールでも同じ思いをした。
僕が詫びてどうなるわけではないけど、心のなかで詫びた。日本人にとってつらい一瞬である。
国立博物館は1時間ほどいて、次の目的地に向け、再び歩きはじめた。
マレーシア最終日。疲れたら飛行機で寝ればいい。だから、とことん歩こうと決めていた。
(2009.3.23 クアラルンプールにて)
ただ、地図の道路を見ていると、どうやらそのまま目の前につながる分かりやすい道はない。
けど、距離にして500mくらいだし、駅に行けばなんとかなるだろうと歩いて向かう。
僕の頭のなかのイメージでは、東京駅と皇居の関係くらいの位置だった。
駅前のにぎやかな表側から駅を抜け、裏側に出ると、博物館は見えた。
ただ、見えるんだけど、目の前には高速道路ばりの道路があり、車はぶんぶんに飛ばしている。
歩道橋もなければ、信号もない。高架をくぐりぬけるトンネルもない。
えっ、どうやっていくんだろうと他にも道を探したけど、どうやらこの道しかない。
駅の裏側にあったシェラトンホテルの駐車場の警備員がいたので、聞いた。
「あそこのミュージアムに行きたいんだけど、どうやって行ったらいいんですか。」
すると、「この道を歩いていくんだよ」と。目の前の車専用としか思えない道を歩いていけという。
「えっ、この道を?」
彼は、僕を連れて、ここを歩けと、道の端にあるわずか30センチくらいの細い歩道を指差した。
ここを歩いていくのはいいけど、その先はどうなってるのか。
もうすぐそこには高速ばりの道路が見えている。
すると、ひとりの女性がその歩道を歩いていった。
本当にそこ歩くんだということで、僕は彼女を追いかけるように歩道を歩く。
そして、結局その先は道がなく、車が空く一瞬を待って高速道路を横断することになる。
なんてスリリングな町なんだ。メイン駅から国立博物館くらい誘導路があってもいいじゃないんだろうか。
博物館側に渡り、博物館へ向かう階段を下りると、瓦礫が積まれている。
本当にこの道でよかったんだろうか・・・と、半信半疑ながらも、博物館に辿りついた。
ただ、ここはここで、メインの入り口が前なのか後ろなのかもよく分からない。
結局、僕は裏口から入ろうとして、「ここは出口だ」と言われる始末で、再び大回りして表側に回る。
昔の住居の屋外展示を見た後で、本館に入る。
展示は決してハイレベルではないけれど、ひととおりマレーシアの歴史、文化を知るには手ごろだ。
ただ、いつもアジア各地で見せられるのが、日本軍が犯した痛ましい過去の事実。
日本兵の軍服と刀の展示。
そして、けたたましい銃の音が鳴り響き、日本軍がしたことがエンドレステープで語られている。
中国でも、シンガポールでも同じ思いをした。
僕が詫びてどうなるわけではないけど、心のなかで詫びた。日本人にとってつらい一瞬である。
国立博物館は1時間ほどいて、次の目的地に向け、再び歩きはじめた。
マレーシア最終日。疲れたら飛行機で寝ればいい。だから、とことん歩こうと決めていた。
(2009.3.23 クアラルンプールにて)
by huehuki-pi-hyoro | 2009-06-26 00:27 | 旅日記