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表現の自由~感受の自由

ようやく東京から上映が始まるようだ。
今回の上映中止騒動、僕には到底、理解できないものだった。
いや、騒動が起こること自体は題材が題材だけにありうる話だとは思うけど、これが上映できないのだったら、映画における表現の自由ってのはまるでないことになる。そこが理解できなかった。内容の善し悪しを議論するのなら大いに結構、ただ、上映中止にするような内容ではない。

表現の自由~感受の自由_b0041442_145178.jpg僕は、2年前の香港のフィルムコンベンションの試写会で、この映画を見た。
その前に見た「男たちの大和」には、多くの参加者がいたけど、この映画には、200人くらい入る会場にわずか10数人しかいなかった。会場には、監督やプロデューサーたちも来ていて、監督は、僕のすぐ横で見ていた。
このとき見た作品には、まだ刀匠のシーンは盛り込まれておらず、ひたすらあの神社の8月15日を追っただけのドキュメンタリーだった。
僕の最大の興味は、中国人監督が撮ったということだった。日本人監督だったら多分、興味を惹かれることはなかったと思う。そして、香港でこの映画を見るっていうことも、僕自身としては日本で見るよりも何かを感じることがあるかも知れないと思った。

映画には、目に余る偏りはまったくない。
天皇陛下万歳と叫ぶ人、遺族として参りに来る人、政治家たち、そして、参拝反対を叫ぶ人、それをとりまくマスコミ・・・・、映像には生の声しか入っていない。何のコメントもナレーションもない。ただ、8月15日の朝から起こっている事実を淡々と撮っているだけだ。ただ、その生々しさは、鮮烈な印象を持って僕の心に残されている。
これが、終戦記念日の「YASUKUNI」の1日なんだ。
This is “YASUKUNI”.
それ以上でもそれ以下でもない。
それを見て、何を思うかは、それぞれの自由だ。
少なくとも、僕には、YASUKUNIのことを日本人として、冷静に再考させてくれる機会を与えてくれたことに感謝している。
これがなぜ上映中止なのか、今だもって僕は理解はできない。
ご近所で上映されたら、是非見て欲しい。
その画面に映し出される真実から、それぞれに感じる何かが伝わってくると思う。
表現の自由~感受の自由_b0041442_14522347.jpg

by huehuki-pi-hyoro | 2008-05-02 12:27 | 日記  

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